一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。
亥年も暮れ 終わりを告げようとしていますが、
寒空の中でも相も変わらず元気いっぱいなのが
志津川湾で越冬中のコクガンたち。
彼らは、岸壁に上がれば まず 羽繕いは欠かせません。
羽繕いは、鳥の能力を適正に保つ上で無くてはならないもののようです。
鳥の腰部にある尾脂腺(びしせん)からは脂が分泌されていて、
クチバシでその脂を羽毛に塗ります。
何とも細かい作業を、首をくるくる器用に回しながら
頻繁に行っています。
水鳥は、この羽繕いによって、水中に入っても水を弾くことができ、
飛翔力や保温力を維持することができます。
これを毎日、全ての羽毛に施しているのですから 実に大変な作業です。
鳥たちは、動物に襲われそうになった時には
飛んで逃げることができますが、
もし 羽にごみや汚れが付いていて直ぐに飛び立つことが出来なかったら
命を失うことになりかねません。
そのため「羽繕い」は、鳥にとっては、
緊急の際に 直ぐ飛び立ち逃げられるようにするための、準備なのです。
上の写真の体勢は、かなり苦しそうにも見えてしまいますが、
とにかく熱心に 休むことなく、常に羽繕いをしています。
クチバシが届かない頭部や首の周りの羽毛は、どうするのかというと
クチバシで足に油脂をつけ、足で油脂を塗るのだそうです。
身の安全を守るためということなのですから、
彼らにしてみれば 当然でありごく自然な作業なのでしょうけれども、
その「作業量」たるや、他人ごとならぬ「鳥ごと」ながら
我が身に置き換えてみると 大変な苦労を感じてしまいます。
脂を羽にぬることで、羽毛は整えられ、汚れを落とし、
更に防水処理もできる、ということ。
上の写真、
胸からお腹のあたりの羽が 水を弾いているのがわかりますね♪
そして 羽繕いが終われば、
今度は 食べる♪ ひたすら食べる♪
アマモを食べる。
鳥たちが常に「羽繕い」をしているのは、
大切な羽が、いざという時にしっかり機能してくれるように整える
まさに生き残りをかけた行為だったのです。
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本年中も、ブログをご覧いただき ありがとうございました。
酷寒の中でも元気いっぱいのコクガンになぞらえて
来る新年も、皆さまにとって 明るく活気に溢れ
更なる高みに力強く飛翔出来る一年でありますことを
心より祈念いたします。
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追伸
12月29日 コクガン観察モニターツアーに福島からお越しの
親子連れ5名さまにご参加いただきました。
この日は 何と!目の前 数mの距離から観察出来たのです。
もちろん、コクガンに脅威を与えないように
車の中から、そして物陰に隠れながらですが、
スマホで手軽に撮影できて とても喜んでいらっしゃいました。
車の運転席からもこんな風にスマホ撮影♪ 出来ちゃうんです!
是非コクガンを撮りたいと、望遠レンズを携え
わざわざ福岡からお越しのお客さまにも
観察スポットをご案内申し上げました。
このブログがアップされる頃には
もう撮影を済ませているかも知れません。皆さまも、是非どうぞ。