一週間ぶりのご無沙汰です Bluebirder*Sです

3.11ウィーク

あれから11年・・・

町の震災遺構 防災対策庁舎
こちらは 8年前の1月21日の様子

当時は庁舎の正面に献花台が置かれ
語り部バスでも お客様から
花を手向けたり 手を合わせたりして頂いていました

復興の工事が進み
庁舎前にあった この池も
今は 八幡川の巨大な堤防の下に消えてしまいましたし
町の中心街のあった志津川地区は
大きく変貌してしまっています

往事の町の様子も思い起こせないくらいに

防災防災対策庁舎の 左向こうに見える”白い建物”は
民間震災遺構の ”高野会館”
当館ホテル観洋が 被災したままを残す
震災の伝承施設です

この高野会館が ”もの言わぬ語り部”

Bluebirderはじめ
当館の語り部が どれほど言葉を尽くそうとも
その存在が訴えかける力には
とうてい敵いません

「披露宴や芸能発表会など
高野会館にはたくさんの思い出があります
防潮堤や嵩上げの工事で すっかり変わってしまった町にあって
この建物があるからこそ どこに何があったのか
あの頃の街並みを思い起こせるのです」というのは
3.11の際 高野会館屋上に避難し
ぎりぎりの所で 命を守ることの出来た
こちらのお二人の証言です

今月5日に当館で開かれた
高野会館3.11の集いに招かれ
当時の体験を 会館屋上でお話しくださいました

高野会館は昭和61年 1986年築の
結婚式場
町のイベントも数多開かれ 多くの町民の思い出の場

津波で家ごと流され
想い出の写真さえ失ってしまった町民にとって
“記憶のアルバム”の詰まった場所です

3.11当日は 町内のお年寄りが集う 芸能発表会
3階イベントホールには 300人以上が居て
閉会式の最中に 大激震に襲われます

3分という余りに長く激しい揺れで恐怖心を煽られ
外へ避難しようと玄関に殺到する300人余りを
スタッフが押しとどめ
屋上に避難誘導したことで
327人と犬2匹が 命を守ることが出来ました

それは ”津波が屋上にまで到達”する中
ぎりぎりの避難劇だったのです

津波に遭い 破壊されたままが残るその場に
ひと度 立ち入れば
津波の猛威と恐ろしさが
そのまま伝わってきます


“高野会館3.11の集い”では
「場と時と 聴く人が居て はじめて伝承が叶う」こと
「命を守る”つなみてんでんこ”の重要性」
「変わらずその場にあるものの 大切さ」が 再確認されました

高野会館 それは まさに貴重な”伝承の場”として継承される
“もの言わぬ語り部”

みなさんも 是非 ”耳を傾けて”みてください
10時15分発の”語り部バス”で ご案内します

冒頭の防災対策庁舎を撮影した日の8日後
2014年1月29日の 志津川湾の夜明けです

こうして 時にたまらなく美しさを湛える”自然の営み”は
“震災前”も ”震災時”も
“震災後”も そして”今”も 変わりがありません

震災も津波も
そうした”自然の営み”のひとつであることを
常に忘れず備えることも 災害の残した教訓です