一週間ぶりのご無沙汰です。
Bluebirder*Sです。
10月。
もうすぐ、南三陸町の志津川湾が ラムサール条約に登録されます。
ドバイで開かれるラムサール会議は今月の下旬。
環境省は 今月2日に開いた会合で
新たにラムサール条約登録候補地に指定したことを報告。
これにより、国際的に重要な湿地の保全を目指す「ラムサール条約」に
南三陸町の志津川湾が登録される見通しとなりました。
志津川湾の沖合には暖流と寒流がぶつかる豊かな漁場があって、
湾内にはマコンブやアラメなど南限と北限の海藻
200種類以上が生育していることから、生物の多様性が保たれている上に
国の天然記念物で絶滅危惧種に指定されているコクガンの越冬地にもなっています。
こちらが、そのコクガン。夕日に照らされて羽が少し茶っぽく見えています。
地球上にはもう1万羽と棲息していないそうで、
一説によれば、その数は8000羽以下に減っているとも言われています。
驚くことに、その内100羽から200羽が 毎年、志津川湾で越冬しているのです。
コクガンたちの大好物が藻類の一種 ”アマモ”。
実はそのアマモが 志津川湾内では4種類が自生していて、
どうやら それが「目当て」で、毎年ここへ 冬を越しにやってくるようです。
上の写真のコクガンは 志津川湾の餌場で「朝食」を摂っているところ。
ラムサール条約は水鳥などの生息地として
国際的に重要な湿地を保全することを定めた条約で、
これまでに全国で50ヵ所が登録されています。
県内では栗原市と登米市にまたがる「伊豆沼・内沼」をはじめ、
大崎市の「蕪栗沼」「化女沼」が登録されていて、志津川湾は4ヵ所目。
海藻の藻場として条約に登録されるのは、国内では初めてです。
今月18日にドバイで開かれるラムサール条約の締約国会議までに登録される見通し。
貴重な生物を養う豊かな自然が志津川湾にはあるのだという
一つの指標が出来るわけで、きっと今後の観光にも役立っていくものと
冬の志津川湾の夜明けです。