2018年2月25日、26日には、当館にて
【第3回全国被災地語り部シンポジウムin東北2018】が行われました。

サブタイトルは、
「KATARIBE」を世界へ ~語り部と震災遺構が紡ぐ“被災地”と“未災地”~

様々な課題が残るそれぞれの被災地で、これからの未来について
語り部の声で、「被災地」と、まだ被災されていない「未災地」を
つなぐ機会ということで、日本だけでなく世界へ発信するため、
このシンポジウムは行われました。

なんと参加者は国内外から400名、10時発・11時発の2便ご用意した語り部バスは200名もの方にご乗車頂きました。

【第一部】震災を風化させないための語り部バス
シンポジウム特別コースとしまして、高野会館の内部を含むご案内をさせて頂きました。

 
防災庁舎は、今は近くで見ることは叶いません。
皆さんは少し離れた場所にある献花台の前で、手を合わせました。

 

 
そして高野会館です。
屋上まで津波が迫りながらも、地元の方300名以上の命が助かったこの場所は、
後世に残すべき遺構です。

【第2部】オープニングプレゼンツ


ラウンジでは、群馬県嬬恋村鎌原観音堂和讃会の皆さまによります
「浅間山大和讃」のご披露がございました。

 
そして所変わりまして羽衣のメイン会場にて開会式。
実行委員長であり、南三陸町地域観光復興協議会長である当館の阿部副社長が挨拶を致します。
非常に多くの方がお集まり頂いていることが分かります。

 
そしてパネルディスカッションへと移ります。
コーディネーターは東北学院大学の柳井政也様です。

 

 

 

パネラーは、震災語り部であり元気仙沼本吉地方広域消防南三陸消防署副所長の佐藤誠悦様、
宮古観光文化交流協会 学ぶ防災ガイドの元田久美子様、
益城だいすきプロジェクト・きままに代表理事の吉村静代様、
日本外国特派員協会理事のメリー・コーベット様、
上智大学比較文化研究所客員研究員のフラビア・フルコ様です。

テーマは「普遍性・持続性のある震災伝承と震災遺構
~「KATARIBE(語り部)」を世界へ・被災地から未災地へ・その先の未来へ~」
それぞれの立場での意見が語られました。

【第3部】分科会

 
分科会①【弁天】語り部として私たちが今、伝えたいこと
コーディネーターとしてリアス・アーク美術館学芸係長の山内宏泰様をお迎えし、
北淡震災記念公園震災の語りべボランティアの神木必勝様、
稲むらの火の館語り部の坂井竹男様、
山元語り部の会副代表・防災士会みやぎ理事の高橋健一様、
「陸前高田被災地語り部」くぎこ屋代表の釘子明様に
それぞれの活動内容と、今、未来へ伝えるべき事を語り合いました。

 

 
分科会②【羽衣】震災遺構と語り部が伝える震災伝承と教訓
アドバイザーに南三陸命と防災高野会館プロジェクト共同代表の宮本肇様、
コーディネーターに玉大学情報社会学研究所主任研究員・教授の会津泉様、
パネラーとして元気仙沼市教育長の白幡勝美様、
南三陸復興みなさん会代表/南三陸町文化財保護委員長の後藤一磨様とともに、
震災遺構のありかた、そして昔からの伝承、教訓について語らいました。

 

分科会③【大潮】未来への伝承~10年・100年・1000年先へ繋ぐために必要なこと~
パネラーは志津川高校、志津川小学校はじめ県内各地の小中高生。
志津川高校の校長先生である山内松吾様をコーディネーターとして、
皆様の意見をしっかりと発表していらっしゃいました。

【第4部】交流会


懇親会は志津川名物のたこしゃぶ、生ワカメのしゃぶしゃぶをはじめ、
中国人の料理人の任さんお手製中華料理や、新鮮なお刺身もたっぷり振る舞われました。

【第5部】ドキュメンタリー上映会&復興トーク

 
「“伝える”~東日本大震災から7年、阪神・淡路大震災から23年」
当館の女将さんを含む6名での復興トークのあと、
岩手県大槌町のドキュメンタリー「ちかくて とおい」と、
希望の樹―大槌アート 日台共同プロジェクト」をご覧頂きました。

そして翌日26日。
【第6部】震災語り部の講話
 
ラウンジでは、浪曲師 菊地まどか様によります「稲むらの火」の浪曲をご披露頂きました。
迫力ある声に、通りがかりの方も思わず足を止めるほどで、涙ぐむ方も見受けられました。

 
所変わりましてクラブ会場では、釘子明様による語り部講話がございました。
それぞれ熱心に聞き入っておられました。

【第7部】クロージング
 

 
クロージングではまた会場が変わるのですが、多くの方にお越し頂きました。
総括を大阪府立大学客員研究員の山地久美子様に、
語り部宣言を北淡震災記念公園総支配人の米山正幸様にお願いしました。
シンポジウムの振り返りだけでなく、質問や意見も出まして、
こちらも大変有意義な時間となりました。

このあと、オプションツアーとしまして、
気仙沼の「命のらせん階段」を見学するコースと、
石巻「大川小学校」を案内する2コースをご用意しておりました。

 
「命のらせん階段」とは阿部長商店創設者である阿部会長のご自宅です。

阿部会長は自らマイクを握り、この家を建てた時の思いを語りました。
 
震災当日、この屋上で20名の命が救われました。

そして「大川小学校」を含む石巻のコースです。
 
多くの方が犠牲となってしまった大川小学校は胸が痛みます。

2日間、大変多くの方々にご参加頂きました。
いかなる立場の方にとっても、今や未来について考えるきっかけとなったかと存じます。

このシンポジウムは地元のニュースのほか、多くの新聞記事にもご掲載頂きました。
「メディアサンクス」ページを随時更新致しますので、ぜひご覧くださいませ。
http://www.mkanyo.jp/kouhou-hiroba/media-thanks/


★お買い物はどうぞ南三陸復興ストアへ!⇒ツイッター始めました♪