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ピー介 その後

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

誠に勝手ながら週一のご報告にしてしまっております

観洋眼下で孵化したカモメのヒナ三羽のその後。

 

二羽は孵化44日目にして飛び立ちに成功したものの、残された一羽

ピー介が飛べずにいたことまではご紹介していました。

その後・・・ 下の写真がピー介

今月9日に 様子をうかがった際は、風が殆どありませんでした。

 

そのせいでしょうか、三羽とも積極的に舞い上がろうとする「意思」は窺えず、

飛べる方の二羽は岩から岩へ、あるいは水面に降りる際に、

水上を低空飛行する「飛翔」を見せる程度。

この時は岩に同化するようにして休んでいました。

 

肝心のピー介は、と言えば、隣の岩に移動する際にも 飛ぶことは無く、

こんな風に水に入って、泳いで渡るのを確認しただけ。

 

もう、二羽が飛んで一週間経過していますから、

ビー介も 飛べているもの、とは思ってはいましたが

まだ自分の眼で見ていませんでしたから、それはもう心配で心配で。

 

二羽は、こんな風に水上を低空飛行して 移動・・・・・

するのですが、

ピー介は、どうやらまだあまり飛ぶのが「得意」ではないのか

営巣岩のすぐ隣の岩場に 一羽で陣取っていました。

察するに、その方が 大きな移動が要らないし

飛ぶ必要もないから、という ピー介の了見が

なんとなくわかるような気がしてしまった次第。

 

この日、親鳥の居る営巣岩に移動する際も、泳いで渡って ↓

岩を登る ↓

という行動を取っていたのがピー介。

 

カモメのつがいの抱卵からずっと様子を追い続け

すっかり情が移ってしまってしましたから、とにかく

「まだか まだか」と気がもめていました。

下の写真、多分 左がピー介。

 

早く、この目で空を舞うピー介の姿を見たいもの、と

翌10日も、仕事の合間に5階ティーラウンジから

岩場を見下ろしていたところ・・・

ポツンと一羽で居た岩の上で、パタパタと羽ばたきを始めたピー介!

おっ、飛びそうだ と直感!

思わず興奮気味に「飛べ!飛べ!」と つぶやいたその時、

ピー介はフワリと宙に舞い、沖に向かって飛び出したのです♪

思わず 心の中で「やったぁ~!」と大声で叫んでしまいました。

 

低空飛行でしたが、海上でUターンして一つ先の岩に舞い降りました。

カメラは用意していませんでしたからそのシーンは撮れていませんが

この目で確認出来たのは、何よりでした。

イメージはこんな感じ・・・

とにかく、嬉しいのひとことに尽きます。

そんなピー介に贈る歌は やっぱりこれ!

カモメぇ~が飛んだぁ~♪ カモメぇ~が飛んだぁ~♪

あなたは 一人で 生きら~れ~るのねぇ~♪

by 渡辺真知子:歌 「カモメが飛んだ日」より

Bluebirderの年代がバレますネ(笑)

 

まだ、親元を完全に離れられないヒナたち。というより もう幼鳥かな?

今後も付かず離れず、緩やかに様子を見守っていきます。

巣立ちは突然に

風に向かって羽ばたいた瞬間でした。

フワリと 宙に浮いたかと思ったら、もうその時には飛び立ってしまいました。

観洋のカモメのヒナ。孵化を6月19日として 44日目の飛翔でした。

 

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

あまりに突然で、残念ながら 飛翔する姿は撮り損ねましたが、

確かに観洋眼下の岩場で営巣して繁殖に成功したカモメのヒナが

岩から飛び立つ瞬間を目撃出来ました。

8月2日 午前11時11分の出来事。

ただ、飛び立てたのは二羽なのです。

そう、一羽は取り残されてしまいました。

 

おそらく、三羽の中で少し遅れて孵化した一羽だと思われます。

二羽が飛び立った直後、親のカモメのつがいは「クークー」鳴きながら

残された一羽の頭上を飛び回っていました。

「早く飛び立ちなさい!」と 促すように。

 

残された一羽は、何とか飛び上がろうと幾度か羽ばたいて

フワリと浮上するのですが、

まだ「自信」が無いのか、風に向かえず 敢え無く失速・・・↓

このタイミングでは飛び立てず

やるせなさそうに「チャプン」と水に入って

「家族たち」の居る方へ泳いで向かうのがやっとだったようです。

カモメのヒナ三羽は

先週から営巣していた岩を離れて、水に入って泳ぎ始めていて、

隣の岩に「上陸」したり、海藻をついばんだりしていました。

これが 巣立ちへの第一歩だったようです。

 

二羽が巣立ちしたこの日は、営巣地の岩場の様子を見渡してみると、

三羽ともヒナの居場所がわからない。

 

しばらくすると、岩場の向こう側に見え隠れする二羽を発見。

しかし、もう一羽が見つからない。

天敵にさらわれてしまったかと心配したのですが、

もうしばらく眺めていると

岩場の手前に姿を現してくれて、ホッとした次第。

 

親鳥は、遠巻きに、しかし周辺の安全を確認しながらヒナたちの様子を

見守っていました。

 

この日 ヒナたちが飛翔するまでの動きを 振り返ると・・・

初め、岩の手前に居た一羽が羽ばたきながら岩の上に上ると、何を思ったか

ピーピー叫びながら 風に向かって今にも飛び立ちそうな行動を起こしました。

すると この一羽の行動に触発されてか、

岩場の向こう側に居た二羽が 続いて岩に上がってきました。

そこに、北寄りの強い向かい風。

ヒナたち、飛ばされそうだなぁ・・・などと 思った矢先、

三羽の内二羽は 翼を広げたかと思うと フワリと宙に舞い上がり、

そのまま観洋の東館の方へ飛び立ったのです。

 

一羽取り残されたのが、先に岩に上って羽ばたいていた「ピー介」でした。

先にピーピー叫びながら飛び立とうとしていたのにも関わらず

取り残されてしまったので、誠に勝手ながら ピー介と命名させて頂きました。

この日の午後も、岩の上にポツンと取り残されていたピー介。

親鳥は、やはり遠巻きに周りを警戒しながら

ピー介と先に巣立った二羽の安全を見守り続けています。

残った一羽も、おそらく一両日中には 巣立ち出来るだろうと思われます。

 

追伸: 3日には、三羽がで仲良く一緒にいる様子を確認できました。

ただ、短い時間でしたからピー介が飛べているのかどうかまでは

確認できていません。4日も同じ。

因みに写真の一番奥に居るのがピー介。

頑張れ!ピー介!!!

羽ばたき

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

 

「すっかり 大きくなってぇ~!」

夏休み、と言えば 里帰りで久しぶりに顔を合わせる親戚同士、

甥や姪の成長ぶりを見て そんな言葉をかけあっている様子が目に浮かびます。

 

先月19日ごろに 孵化したと思われる、観洋のカモメのヒナ三羽。

孵化したばかりの小さな姿からは見違えるほど「すっかり大きくなって」

体長は ほとんど親鳥の大きさになっています。

こちら↑ は、今月26日の様子。

羽の色が岩に同化して 存在がわかりにくくなってしまっていますが、

上の写真で 三羽がどこに居るかわかりますか?

 

先月20日の姿が こちら↑ ですから、ホントに大きく成長しました。

 

しばらく観察していると、立ち込めてきた霧の中

すっかり逞しくなった翼を広げて、

羽ばたきの練習を始めたではありませんかぁ~!

そうですね、もう一週間もすると 巣立ちのタイミングですから、

そりゃ羽ばたきもするでしょう。

それで、その羽ばたきで「一瞬」脚が岩から離れるのです。こんな風に・・・

1~ !

2~ !

3~!!!

瞬間 ちょっとだけテイクオフ!!!

空中に飛び上がる力は 順調に養われてきているようです。

 

ひとつ気が付いたのは、この日、眺めている間は

なぜか 親鳥がヒナたちに餌を与えることがありませんでした。

もちろん、三時間も四時間も眺めていたわけではありませんから

この日まったく与えなかったかどうかはわかりませんが、

ヒナたちが、餌は自分で探すように仕向けているようにも見えました。

おそらく、岩場のところどころに餌を点々と置いて、探させているんじゃないか

そんな風にも思えた、この日のカモメの親子です。あくまで私見ですが。

ただ、そんな勝手な憶測を裏付けるように 三羽のヒナたちは

岩場をあちらこちら移動しては、窪みに溜まった雨水を飲みながら、

餌になりそうなものを探して あれこれついばんでいました。

このヒナが口にした藻のようなものは、

「ハズレ」だったかもしれませんけれどもネ。

親鳥は、遠巻きに 見て見ぬふりをしている様子。

おそらく、全ては「独り立ち」に向けての準備なのでしょう。

この写真、さらにヒナの居場所が分かりにくい(笑)。

 

ふと見上げれば、

先に巣立ったウミネコの幼鳥が「嬉々として空を舞う姿」。

正しく言えば、「そんな風に見えた」、ということにはなりますが、

とにかく 気持ちよさそうに飛んでいました。

 

思うんです。およそ一か月半、狭い岩場で過ごしていたカモメのヒナたちが、

初めて大空に飛び立つことの出来た瞬間の感覚って、一体・・・って。

きっと、それはもう感動的な別世界に入り込むようなものなのでしょうね。

 

8月の3日4日あたりが孵化から45日前後に当たりますが、

果たして、どんな巣立ちの日を迎えるのか、向こう1~2週間 目が離せません。

「みやぎ・仙台日本一!百選」完成!!

皆さん、こんにちは!カナです(・∞・*)
初の10日GWがあった5月も今週で終わり!
6月を迎えるはずなのに気温は急上昇...!
ジメジメの梅雨を通り越して早く夏になってほしいです。
*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

さて、今日は題名にも記載を行いましたが、
「みやぎ・仙台 日本一!百選
県内の雑学的知識を集めた冊子ができあがりました!

上記の画像をクリックして頂くと「宮城県公式HP」へ繋がります。
そこから「PDF」でも読めますよ♪
(冊子のお問い合わせは宮城県公式HP様「TEL022-211-2791」)

この冊子の作成に携わった人たちは、
県が毎年実施をしているご当地検定「宮城マスター検定」の
1級合格者で作る「いっきゅう会」のメンバー14人。
2010年から、震災による中断を乗り越え、
「自然」「産物」「文化・教育・スポーツ」など、
「6分野84項目」で現地取材を重ね、解説文やコラムなどをつけました!

当館で開催をおこなった、
「東北被災地語り部シンポジウム」も
【自然分野】の「21」ページに掲載されました。
こちらは「国内初」の取り組みで、今年行った第3回目は、
「「KATARIBE」を世界へ~語り部と震災遺構が紡ぐ“被災地”と“未災地”~」
と題し、約430名の皆様にご参加いただき、意見交換や交流を行って頂きました。

もう1つ、震災後から毎日運行している「震災を風化させないための語り部バス」
こちらはこれまで30万人以上の方に、当時と今の様子を伝えてきました。

こちらの「いっきゅう会 取材・原稿作成メンバー」の中に、
当館で語り部を行っている、伊藤部長(上記写真スタッフ)も含まれております。

その他、南三陸では有名な「モアイ像」が、
「世界で「初めて」チリのイースター島から寄贈された」事も掲載♪
そして!この前コラボ企画を開催した、
「石ノ森萬画館」仮面ライダーの生みの親である、
「石ノ森章太郎」先生もギネス記録の持ち主!との記事も!
(何のギネス記録なのでしょうか..!ぜひ県公式HPをチェック!)

宮城県のありとあらゆる「日本一」「日本初」が詰め込まれた1冊。
これを読めば、誰かに教えたくなること間違いなし!
あなたも宮城県マスターになってみませんか?
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「夏」と言えば...!!
あまくとろける海の王者、「ウニ」が登場しています!
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醤油をかけて、楽しむもよし...そのまま本来の味を楽しむもよし..!
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こちらのプランでお越しいただいたお客様からは、
「この季節が来るのをずっと待ってたんだ(笑)」
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皆様のお越しを心よりお待ちしております!
「日本一!百選」の雑誌もぜひ、ご覧くださいませ。
藩祖伊達政宗公の関する記事もあります。じっくり読みました..
「さすが伊達男ッ...」となりました。オススメです!!!

それでは今日はこの辺で!また来週!!

6月前なのに気温が36℃の地域も出てきました。
室内に居ても熱中症になります。
水分補給や、塩飴を摂取するなど..
十分に気を付けて行きたいですね!

まだ居てくれました コクガン

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

寒の戻りが強烈に訪れていますが、みなさん風邪ひいたりしていませんか?

お気をつけて! 車の運転も。

 

この前は 急に初夏のような陽気になったりしていましたから、

もうコクガンたちは北へ旅立ってしまったんだろうなぁ、とばかり思っていました

実際、26日午後の町内歌津地区の泊浜に 彼らの姿は無く、代わりに

をおトリ(お撮り) !」、とばかりに「コチドリ」がコクガンたちの餌場で

何かついばんでいました。

小さいチドリ、で コチドリ。スズメより一回り大きいくらいです。

海藻がびっしり付いた護岸は、まるで芝生の絨毯。

明るい陽射しの下 心地よさそうに 採餌していました。

 

そんな光景を眺めながら 思ってました

「あ~あ、やっぱりコクガンたちは 帰ってしまったんだなぁ・・・」と。

 

それでも、とにかく本当に帰ってしまったのかどうか確かめよう、と

29日朝、戸倉地区の餌場へ・・・・・す・る・と・・・

あっ、居ました!  数えてみると 40羽以上。

 

波消しブロックの内側で10羽程度が採餌中。

摂っていたのは やっぱりアマモかな?

水中に頭を突っ込んで 食べていました。

 

 

一方、30羽ほどの群れの方は、波消しブロックの上や水上で

念入りに 羽づくろいをしていました。

水に潜っては羽づくろい。

時々、羽ばたいてみたり・・・。

しぶきを上げてみたり・・・。

一日の始まりに、ぞれぞれ念入りに身支度を整えていました。

 

先に、入江に入っていた群れが飛び立ったあと、

しばらくして、頭上にトビが現れたのをきっかけに

羽づくろい組も この場を飛び立ちました。

尾羽のデザインって、こんな風。

飛ばなきゃ分からない模様です。

燕尾服ならぬ ガン尾服は オシャレです!

 

残ったのは、2羽だけ。

つがいなのかも知れません。

雌雄同色、区別は付きませんが、

しばらくその場で羽づくろいを続けていました。

先発隊は もう北に向かったのだと思われますが、

まだ居残って姿を見せてくれた コクガンに感謝。

 

彼らも、もう間もなく北へ向かうことでしょう。

一抹の寂しさを禁じ得ない頃ですが、元気に北で繁殖して

また次の冬、元気一杯に志津川湾へ飛んできてくれるのを

楽しみに待つことにいたしましょう。

 

そうそう、この前泊浜に行ったとき、漁師さんが教えてくれました。

「コクガンたちは、養殖ワカメの新芽を食べてから 北に向かうのだ」と。

どうやら、ワカメの新芽は、コクガンたちのパワーフードのようです。

Blurbirder*Sは、しばらく コクガンの所在を気にかけながら、

過ごすことになりそうです。

 

本日4月1日、新元号が発表されました。

卯月4月、コクガンとともに「平成」は去り、

皐月5月、いよいよ新しい元号「令和」の時代が始まります。

もう?

1週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

 

今季最後と思われる 寒波襲来の朝、

珍しく早起きをしたので

久しぶりに志津川湾で越冬しているコクガンを観に行きました。

朝方、いつも羽づくろいをしたり、好物の海草アマモを食べたりしている

町内戸倉地区の水辺へ・・・。


ん? 少ない・・・居たのはせいぜい20羽くらい。

いや、20羽いたかどうか。

少なかったのは  まだ7時前後で時間が早かったせいなのかも知れませんが

雪は舞うし風は冷たいし、で やむなく無念の撤退。

 

そして昼前、日が差してきたので、何としてもコクガンを撮りたい一心で

今度は 歌津方面の海岸へ足を運びました。

えっ?居ない!・・・。

この前、岩海苔をついばんでいた 波打ち際に姿は見えず、

ため息交じりに 諦めて帰ろうとしたところ・・・、あっ、居ましたいました!

100メートル向こう、水上に3羽の小隊を発見~♪ と  ほくそ笑んでいると、

幸運なことに、今度は目の前の水辺に飛んできてくれました。

3羽は、コンクリートに付いた岩海苔をついばみながら、

波打ち際で「ローラー作戦」開始! それはもう食欲旺盛 食べる食べる!!!

 

その後、別の3羽の小隊が飛来。

先の3羽のリーダーも その飛来に気が付いて 空を見上げていました。

後から来た3羽は、先の3羽の隣の「エリア」で採餌を開始。

 

ところが、仲良くないのです この小隊同士が。

「俺たちの縄張りを荒らすな」とばかりに、互いに威嚇を始めました。

べ~!! って、くちばし開いて舌を出して、 こ、怖!!!

その姿は、どこか他の動物になってしまったような印象です。

この迫力は恐竜?!

後から来た「小隊」は、すごすごと離れた場所に退散していきました。

その場に陣取った先の「小隊」は、ひたすら岩海苔を食べ続けていました。

おそらく、この辺りが彼らにとって 「絶好の餌場」なのでしょうね。

 

勢い余って(?) たまたま傍で羽を休めていたウミネコまでも

邪魔だと言わんばかりに「威嚇」!!!

たまらず、ウミネコはその場を飛び去ってしまった次第です。

餌を摂っていたわけではなかったのに、お気の毒・・・。

普段あどけなくかわいらしい印象のコクガンも、

怒ると こんな表情に。

北に帰れば おそらく繁殖の季節。長距離飛行をして余りある

体力を今の内につけておかなければならない時期なのでしょうから

食べることに貪欲で必死なのは、まあ 当然なことと推察されますが、

生きるため、子孫繁栄のため、絶対邪魔はさせないぞ、という

コクガンの迫力ある「表情」に 野生生物の生への執念を感じさせられた、

寒の戻りの出来事でした。

確認できる羽数が少なくなってきたところを見ると、

早くもコクガンたちの「北帰行」が始まったのかも知れませんね。

彼らは これから北海道など中継地を経て、シベリア方面へ。

奇しくも学校の卒業シーズンとも重なり、もう?と 名残惜しく

別れの寂しさも感じられた 時折雪の舞う日の午後でした。

寒さ この冬は

一週間ぶりのご無沙汰です、Bluebirder*Sです。

 

先日、宮城と山形の県境にある笹谷峠を通って来ました。

雪のちらつく山形自動車道では、

峠のトンネルが貫く山が 粉砂糖を振りかけたような雪景色でした。

路面に積もるまでにはなっていませんでしたが、

濡れていれば凍結してしまうほどの寒さでした。

 

笹谷街道の松並木も、「腹巻」をして、冬支度。

画像がぶれてしまっていてスミマセンが、

これ、松の木がお腹を冷やして風邪をひかないように、というものではなくて、

マツカレハという害虫を駆除するためのもの。

「こも巻き」と呼ばれる江戸時代から続く伝統的な害虫除去方法で

仙台市の川崎地区でも冬の風物詩のひとつです。

 

さてさて、それにつけても 気になるのが この冬の寒さ。

 

向こう3か月、東北の気温は

平年より高めになりそうだという予報が出ています。

気象台によりますと、

12月 東北日本海側では、平年と同様に曇りや雪または雨の日が多いでしょう。

東北太平洋側では、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。

1月&2月 東北日本海側では、平年と同様に曇りや雪の日が多いでしょう。

東北太平洋側では、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。 という予報。

更に、向こう3か月の「気温が平年より高い」確率は、40%

と まずは「酷寒」だけは避けられそうで、ホッとしています。

 

それにしても、冬場の東北を東西に横断すると、

日本海側と太平洋側の天気が裏腹で、景色の違いには驚かされます。

気象台の予報がそのままに、仙台の街に入れば、この通り!!

実にカラリと乾燥した光景で、雪どころか、雨のアの字もありません。

県道8号の街路樹の銀杏は 葉の色が鮮やか。

東北大学病院辺りに差し掛かる頃には少し日も差してきて、

その色はさらに際立っていました。

 

そして、その翌日の志津川湾。

日本海側は、雪が降る荒れた天気になっていましたが、太平洋側はこの通り。

 

冬場、南三陸ホテル観洋からは、この景色が このまま、

いえ、これ以上の美しさをたたえて微笑みかけてきます。

特に露天風呂からの眺めが いい~んです!

皆さんも、是非、志津川湾の絶景を堪能しにいらしてくださいネ。

月夜はこんな景色も!

スタッフ一同、お待ち申し上げておりま~す。

↑ 志津川湾 夕暮れ時~~~~~

いよいよ渡り鳥の季節がやってきましたね。

なんちゃってフォトグラファー尾崎(-0_0-)/です~

先日、自宅近くの登米市「迫川」で白鳥を見かけました!
群れになってるとかわいいですね!
思わず写真を撮ってしまいました(*^_^*)

白鳥は、普段オホーツク海やシベリアといった北海道よりさらに北にある寒い場所で暮らしています。

そんな白鳥が日本にやってくるのは、ずばり越冬のためです。

晩秋になると日本にやってきて、比較的暖かい場所で冬を越し、春先になると北へと帰っていきます。

~ホテルから近い白鳥を観ることが出来る場所~

【伊豆沼・内沼】
宮城県栗原市にある「伊豆沼・内沼」は、全国屈指の白鳥飛来地です。

ピーク時には、数千羽もの白鳥が「伊豆沼・内沼」に飛来します。

1985年に渡り鳥のための国際的に重要な湿地としてのラムサール条約の登録湿地となった伊豆沼・内沼の豊かな自然を求めて県内外から訪れる数多くの人々が訪れます。

飛来シーズンは11月上旬から2月下旬位との事。

ホテルから車で約50分

宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター

秋から冬の御予約はこちらから

南三陸ホテル観洋公式予約ページ

11月分早期予約でお得なプラン

冬の季語 ミサゴ

二週間ぶりのご無沙汰です。

BlueBirder*Sです。

 

この10日11日には、日本平山頂(静岡市清水区)の梅園で、

梅まつりが開かれたそうですね。

園内には約350本の白梅や紅梅、

蝋梅(ろうばい)があって、

寒さの影響で白梅などの開花が遅れていましたが、

訪れた市民などは、ようやく見頃を迎えた紅梅を眺め

少し早い春を感じていたそうです。

 

春、と言えば 立春を迎えた辺りから

南三陸町の志津川湾の光の色も少し春めいてきました。

春も もうそう遠くありませんね。

 

とは言え、季節はまだ「冬」。

さて、今回は「冬」の季語になっている野鳥をご紹介します

英名を「オスプレイ」。

あのアメリカ軍の輸送機名の由来。

和名を「ミサゴ」といいます。

ワシやタカの仲間、猛禽類のひとつ。

上空高くから勢いよくドボンと水の中に飛び込み

魚を捕食することから

「魚鷹(うおたか)」の異名も持っています。

 

獲物を見つけると

素早く翼を羽ばたかせて空中に静止する

ホバリング飛行をした後 急降下、

水面近くで脚を伸ばし両足で獲物を捕らえます。

この「ホバリング」が容易で

縦横無尽に飛行できることから、

あの戦闘機は「オスプレイ」と命名されたそうです。

 

捕らえた魚は小さければ片足で運び、

大きいものは手拭を絞るように握り、

魚の頭を先に向け縦にして運びます。

まるで、ミサイルを抱えた戦闘機のよう。

メスの全長は63cm、翼開長174cm。

トビとほぼ同じ大きさのタカ。

尾は短めで、翼は長め。

背面は暗褐色で、下面は白色。

翼の下面には暗褐色の模様があります。

ただ、ミサゴは冬の季語、というのは意外でした。

南三陸町の志津川湾上空にも、頻繁に姿を見せます。

国内では全国で見られ、北海道では夏鳥ですが

絶滅危惧種として

レッドデータブックに掲載されています。

巣は大木の上や崖の上などに木の枝を集めてつくり、

海岸、大きな河川、湖沼など

大きな魚がすむ波静かな水面のある環境に生息しています。

 

ミサゴは 魚を捕るタカとして古来より知られ、

『日本書紀』では

覚賀鳥(かくかのとり)と記されているほか、

様々な文献で記述があるようです。

その一つに「ミサゴは捕らえた魚を貯蔵し、

漁が出来ない時にそれを食べるという習性があり、

貯蔵された魚が自然発酵してミサゴ鮨となる」という

言い伝えも。

ミサゴが貯蔵したことにより発酵し、

うまみが増した魚を人間が食したのが

寿司の起源であると伝承されています。

古来からこうした人との関わりを持っていたミサゴは、

今や絶滅危惧種。

現に西日本ではその姿が少なくなってきていて

絶滅の危機に瀕しています。

 

冬の季語 ミサゴ。

季語とは、連歌、俳諧、俳句において用いられる

特定の季節を表す言葉。

冬の季語「ミサゴ」が居なくなるということは、

季語の一つが失われるということ。

日本の文化に関わる存在が、

またひとつ失われるということになります。

温故知新。

古きを訪ね 新しきを知る

過去にミサゴから鮨造りを教わったように、

私たちが野生生物や自然に関わり学んだこと、

学ぶべきことは少なくありません。

何より忘れてならないと思うのが

多様性が産み出し続けている自然の上に

私たちの生活できる環境が成り立っているということ。

種が一つ、またひとつと失われていくということは、

その分だけ

私たちの生活する環境が悪化していくことになります。

 

南三陸町には、まだ ミサゴが居ます。

それも当たり前のように。

川の流れを見下ろしながら優々と飛ぶ姿に

絶滅が心配されているなんて微塵も感じられません。

 

命あるもの同士、

互いに畏敬の気持ちを持って共生し調和していければ、

私たちの船 宇宙船地球号は安泰でしょう。

 

仲良くして行きましょう。

今の内に。

 

☆ 尚、撮影場所は 南三陸町内 林漁港

並びに 歌津旧ウタチャン橋付近です。

冬の使者コクガン 南三陸に

こんにちは! 初めまして。

セルジオさんと隔週でお目にかかることになりました

bluebirder *S です。

自然大好き人間です。どうぞよろしくお願い致します。

写真は 私が南三陸町志津川で撮影しました。

今年も 冬の使者コクガンがやってきました。

宮城県本吉郡南三陸町の志津川湾は、知る人ぞ知る国の天然記念物 コクガンの越冬地。

浅瀬には、そのコクガンの大好物のアマモが自生しています。

アマモを食べながら 冬を過ごすというわけです。

志津川湾は環境省が選定した 重要湿地。

 

アマモだけでも、4種類。アマモ、タチアマモ、スゲアマモ、スガモが生育しています。

こうしたアマモ場のほか、コンブ場、アラメ場、ガラモ場という4つのタイプの藻場がよく発達しています。南限北限の藻類、コンブとアラメが混生する貴重な場所。

さらに、東日本大震災の津波の影響を受けましたが、低生生物の種の多様性が高い干潟として回復が見込まれていて、低生動物の貴重な生息地として相当の規模を保っています。

 

低生生物というのは、サンゴや腔腸類以外にもイソギンチャクやスポンジ、ヒドラなど、岩や海底に付着して生息する生物のこと。河川、湖沼では、昆虫(カゲロウ、ユスリカなどの仲間)の幼虫、貧毛類(ミミズの仲間)、貝類、甲殻類(エビ、カニの仲間)、ウニ・ヒトデの仲間などが含まれます。植物では藻類やトチカガミ・ヒルムシロなど、動物ではサンゴ・ウニやヒラメなど。いずれも、水を浄化してくれています。

 

志津川湾では、ワカメ、カキ、ホヤ、ホタテ、アワビ、クロソイ、ギンザケ、カタクチイワシ(カツオ漁の餌、定置網に追い込み)が養殖されています。

 

これはひとえに湾の水質が良いからこそ。湾の水質は、こうした低生生物によって支えられ、浅瀬と湿地は 多様な生物の命を支えています。

 

学術的な内容になってしまいましたが、とにかく 志津川湾は、国の天然記念物で絶滅危惧種になっているコクガンの越冬も支える豊かさを持っている、ということは わかっていただけるかと思います。

コクガンは、カモ目カモ科 コクガン属、シベリア東部で繁殖し、朝鮮半島南部と日本では主に東北地方から北、渤海沿岸部で越冬します。

 

体長60センチ前後。しかし、詳しい生態はわかっていません。

 

2015年には北海道国後島で8602羽。2016年1月後半には、国内で確認されたのは887羽。翌2017年4月中旬には、ロシアへ帰る2705羽が確認されています。

 

この内100羽前後が、毎年 南三陸町の志津川湾で冬を越します。

コクガンは、ネズミガンとも呼ばれ、全体的に黒っぽいカラーリング。お腹の辺りが白くて、首には白い蝶ネクタイをしているような白い輪があって、まるでタキシードをまとったような なかなかオシャレないでたちです。

 

朝方は湾の浅瀬で群れを成してマコモを食べているようですが、何せ、警戒心が強くて、人を寄せ付けません。ですから、その姿は 遠巻きに双眼鏡やスコープで観察するしかないのが ちょっと残念なところ。

 

乱獲によってその数が激減した歴史がありますから、「乱獲」の記憶が 深く刷り込まれているのかも知れません。コクガンにしてみれば 無理も無いことでしょう。

 

でも、レンズの向こう、お尻を振りふり歩く姿は なんとも可愛らしい印象です。

地元の人たちにしてみれば、毎年見ている姿ですから「あの鳥のどこが珍しいんだい?」ということになってしまっていますが、国内で1000羽も確認されていない内の100羽以上が志津川湾で越冬するということなのですから、とにかく とても珍しく貴重な野鳥なのです。地球上の生息数は8000羽を切っているようです。

 

繰り返しになりますが、コクガンは国の天然記念物であり、絶滅危惧種にも指定されている鳥。そんなコクガンを養う自然が南三陸には現存するということです。

 

町では、志津川湾のラムサール条約登録を目指していて、早ければ来年にも登録の運びと聞いています。

 

南三陸町には豊かな自然がある、そんな確たる指標がひとつ増え、きっと、交流人口を増やして町をより元気にする良い要素にしていけそうな気がして、今からワクワクしています。

何を置いても とにかく志津川湾の景観の美しさは、天使が降りて来そうなほど。

みなさんも、是非一度、と言わず 二度三度、南三陸町を訪れてみて下さい。心 癒されること請け合いですから。