金の歴史を掘り起こせ チャリダー大谷鉱山へ

見出しは、鹿折(ししおり)金山のモンスターゴールド。

こちらは、鹿折金山と並んで 大量の金を産出した、
大谷鉱山

大リーグで超人的な大活躍を続ける大谷翔平選手の”おおたに”、
ではありません。
”お・お・や こうざん”。 鹿折金山と同じく、気仙沼市にあります。

もっとも昭和13年には、年間1トンの金を産出したというのですから、
読みと時代は違っても、大谷翔平選手クラスの金鉱山でした。

Bluebirder チャリの旅、
v
今回は、その 大谷(おおや)鉱山を訪ねました。

観洋を出て、休憩無しならば 2時間ちょっとの道のりですが、
なにせ この日は、10m近い北寄りの強風を正面から受けながら。
さらに、時々 少々小雨も浴びながら・・・、休み休み、時間 かかりました。
この日が「体育の日」だった頃は
「晴れ」の特異日でしたから、晴天を期待していた分、いやはや 参りましたww。

1時間、のはずが、1時間半くらい、いやそれ以上かかってしまいました。
とにかく、ようやく気仙沼エリアへ。

国道45号、JR BRT小金沢駅を左へ。

あと、2キロちょっと( ^ω^)・・・

登りは、軽快に走れる程度の坂で、ルンルンと気分よく登り始めたのでした。
それが・・・、覚悟はしていましたが、坂は徐々にきつくなり、
「ああ、またかぁ」と心の中でついぼやいてしまって、間もなくでした。

「あれ?もぅ?」というくらい唐突に 眼の前に”資料館”が現れたのです。

そもそも、今回、チャリで大谷鉱山を目指したのは、

観洋のある南三陸町を含む、南部北上帯:三陸南部の地が、
日本列島の中では、唯一、

2億5千万年前以上前からこの地球上に陸地として存在したエリアであること。

気仙沼の巨釜半造が、2億8000万年前のペルム紀から
1億4500万年前の中生代白亜紀に
隕石が落下して出来た奇岩群だということ。

町内入谷の巨石群が白亜紀に
地中で冷えて固まった花崗岩が、地殻変動で地上に現れたものだということ。

更に、巨石が転がっている入谷地区が砂金の産地で、
金は”マグマの贈り物”だということを知り、
実にダイナミックな地球活動のあった痕跡と、

そうした活動でもたらされた美しい景観をはじめ
様々な形の”資源”に興味が湧き、
そそられてしまったからなのです。

「大谷鉱山跡」は、
「日本遺産」に登録されている”みちのくGOLD浪漫”を担う文化財のひとつ。

年間1トンの金を産出した昭和13年には、1303人の従業員を抱え、
ここには1000人を超える人たちが生活するまちが存在しました。

数多の社宅が立ち並び、診療所や何でも揃えたお店に保育所・理髪所もあり、
映画も見られたほか、テニスコートやグランドも。

お酒を楽しめるクラブもありましたから、これはもう、独立したようなまちだった、
と言っていいでしょう。

ただ、資料館には、金を採掘した機材など共に、写真も展示されていますが、

いま一つ採掘や精錬のイメージが湧かなかったというのが、本音です。

機材もさることながら、金がどういう工程で取り出されたのかが

直感的に分かる展示や、地元にもたらされた経済効果など
地元民の生活にかかわる事象も具体的にわかれば、
産金の歴史を もっと親しみのあるものとして受け止められるんじゃないか。

折角の産金の歴史という”資源”が、ちょっと生かし切れていないのかも・・・、と、
思った次第です。
そうそう、もうひとつ。なぜここに金鉱脈が?ということもわかるようだと
きっと”少年”的好奇心はさらに高ぶるんじゃないかな?


そんなタイミングで、この11日、観洋で開かれたのが、
第1回みちのくGOLD浪漫”金ばな”トークセッション

地元エリアに眠る 忘れ去られようとしている
日本屈指の産金文化の記憶を蘇らせ、
文化財を観光資源にしていこうじゃないか、というのが狙いです。

パネリストは、宮城教育大学歴史社会学者の山内明美さん。

クラブツーリズム顧問で日本遺産普及協会幹事の黒田尚嗣さん。

涌谷町教育委員会の学芸員、福山宗志さん。


みちのくGOLD浪漫事務局にして
涌谷町地域おこし協力隊の樋下稔生さん。

郷土文化史家の 後藤一磨さんをコーディネーターに、
わたしにとってゴールドってなに?をテーマに
セッションは繰り広げられました。

興味深かったのは、松尾芭蕉が 自分の生き方として「不易流行」を見出し、
本当に大切なものは「たなごころ」にあること、
自分の内に宝はあったのだということに気付いた。
心の中の信念を大切に、大事にするということを、
芭蕉は、奥の細道を旅することで学び、本質的な宝を見つけた、ということ。

金は、富のみならず、奈良東大寺の大仏に鍍金されることで、
祈りの対象にもなったことから
みちのくGOLD浪漫の文化財を訪ね、旅することで、
自分にとっての”金”、即ち一番大切なものを見つけられるのではないか、
GOLDは浪漫を内包している、というお話には、
深くうなずいてしまいました。

産金の歴史を私たちの資源に!!

今後、第2回、3回の”金ばな”セッションが楽しみです。

 

さて、今度のスターパーティは 18日。

果たして、今話題の 紫金山・アトラス彗星が観られるか?!!

こちらは、スタパコーディネーター
東北未来推進機構の小林 裕さんが、この13日に撮影。
Excellent♪

ご期待ください!!

あの日被災した生徒が花嫁に♪&新種発見ロマン

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

地元の病院でのお勤めがご縁で、20代のカップルが ゴールイン♪

この5日、地元南三陸町の絵美さんと  隣まち 登米市の博史(ひろふみ)さん、
お二人の結婚披露宴が、当館ホテル観洋で執り行われました。

お二人とも、看護師さんでいらっしゃいます。

博史さんは、お母さまを2年ほど前に亡くされたばかり。

お母さまは、同じく看護師さんで、毎日一生懸命患者さんの為に働いて、
どんなに遅く帰っても、食事をちゃんと作ってくれた。

博史さんは、そんなお母さんの背中を見て、看護師を志したそうです。


一方、絵美さんは、地元戸倉中学校で 3.11 東日本大震災の大津波に遭いました。

当館で、毎朝運行している 震災を風化させないための”語り部バス”では、
高い丘の上にある校舎でありながら
1階天井まで津波にのまれた戸倉中学校の避難劇もご紹介していますが、

あの時助かった生徒が、目出度くご結婚の日を迎えたのです。

今は亡きお母さまの意思を継いだ博史さんと、
波高22.6mの津波を免れ この佳き日を迎えられた絵美さんの姿に

一入の喜びを噛みしめていらっしゃるのが、ご両家のご家族でしょう。

いつまでも仲良しな夫婦でいます、というのがお二人からお客様への誓いです。

ご出席の皆さまから、心温まる祝福を受け、

お2人は、大いなる未来、明るい希望の海原へと船出です。

いつまでも、お幸せに。

 

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ところで、前回は、2億5000万年のロマン♪ ウタツギョリュウを話題にしました。

その、ウタツギョリュウが見つかった歌津地区の舘崎で、
最近 新しい発見があったこと、ご存知でしたか?

そもそも、ペルム紀(約2億9900万年前から約2億5190万年前まで)の
地層がむき出しになっている上に、

岩が板状に薄く剝がれやすい状態になっているようですから、

これからも、次々 化石が見つかりやすい状況の場所なのです。

こちらは、新種の化石が見つかったことを知らせる今年4月の新聞記事。

22年に、「南三陸を化石で盛り上げる会『Hookes(ホッケス)』の
髙橋直哉(なおや)代表が、歌津館崎で発見した”のうとう類”の化石。

これが、新種だったのです。

"のうとう類"というのは、目と脚以外が甲皮に覆われた甲殻類、
カニやエビの類いに属する節足動物のひとつで、

シルル紀(約4億3800万年前から約4億8000万年前)から
白亜紀(約1億4600万年前から6600万年前)まで、
3億数千万年の間、世界の海に生息したといわれています。

館崎辺りは、国内唯一の”のうとう類化石の産出地”で、
これまで、多くの標本が採集されてきましたが、22年に見つかったものは、

これまでのものとは表面の模様や形が異なっていることから、新種と判断。
種名には、髙橋代表の名前「ナオヤ」が採用され、ご覧のように
”パリシカリス・ナオヤイ”と命名されました。

自分の名前が化石に付けられる、って 素晴らしく嬉しく♪って、名誉なことですね。

現地では、化石発掘体験が出来ます。

休日・祝日を中心に、予約を受け付けているので、

特に興味のある子どもたちは、是非ご家族と一緒に参加して、
「新発見」の化石に自分の名前を採用してもらえたら最高ですね。

こちらもまた、ロマン💛です♪

ところで、唯一無二の化石を訪ねて、

奇しくもチャリでの岬めぐりとなりましたが、

気が付けばもう10月。月末ともなれば、あの、国の天然記念物にして、

絶滅危惧種のコクガンが、そろそろ渡って来る、そんな季節となりました。
(⇑ こちら、当館で撮影・掲示しているミニポスターです)

飛来地のひとつが泊浜(とまりはま)あたりなのですが、その先が”歌津崎”。

突端まで行ってまいりました。

道は、泊浜漁港で途絶えているのかと思いきや、港の岸壁を更に進んでいくと
歌津崎への坂道が続いていたのでした。初めての訪問です。

進んで行った先には・・・、赤い鳥居。

「尾崎(おさき)神社」。この先にはお社があるはず。

チャリを降りて、

藪中の道を徒歩で進んで行くと・・・

はい、お社が。こんな奥まったところに!

さらに藪中の道を進んでいくと、


今度は眼の前に、太平洋が広がりました。


水は澄んで青く、


白波と美しいコントラストを成す海の遥か向こう、南方に目を移すと


遠く、金華山を望みます。

振り返れば、そこには浜菊の咲く歌津崎。


近くには、

歌津崎灯台も。

決してきれいに整備されている地ではありませんが、野趣いっぱいで、
美しい海の景色と自然に心洗われ、新しい発見があります。

道中ちょっぴりスリリングで探検めいた道を辿って至る”歌津崎”。

新たな発見に、一度 お出かけになってみてはいかがでしょう?

 

 

チャリダー 世界最古を訪ねて

世界最古のもの、が 南三陸町にあるのを、ご存知でしたか?
それも、今から2億5千万年前といいますから、
その”最古”さは、半端ではありません。

こちらは、世界最古の魚竜化石、”ウタツギョリュウ”。


先日、Bluebirderは チャリに跨り、世界的にも有名な魚竜化石の産出地

町内は、歌津地区周辺を訪ねました。

ウタツギョリュウが見つかったのは、昭和45年9月のこと。
西暦で1970年ですから、「芸術は 爆発だぁ~」の
岡本太郎作”太陽の塔”がシンボルになった
大阪万博があった年です。

南三陸エリアは、古生代ペルム紀(2億8900万年前~2億4700万年前)から
中生代ジュラ紀(2億1200万年前から1億4300万年前)の
標準となる地層が広く分布しています。 す、凄!!!

日本地質学会の研究グループが、
北上山地の二畳紀、三畳紀の地層の境界を調査した際、
岩礁に露出していた脊椎動物の化石を発見。

続く発掘調査では、
ここ館崎の海岸や沖合の岩礁から10個体の化石を採取。

これらが、三畳紀前期、およそ2億5000万年前から
2億4700万年前の魚竜化石であることがわかり、

世界最古の魚竜化石として、ウタツギョリュウと命名されたのです。

この時見つかった2体の標本と、ここ館崎の産出地は、

1975年に国の天然記念物として文化財に指定されています。

他に、1952年に中世代ジュラ紀細浦層から発見されていた

”ホソウラギョリュウ”


1985年に中部三畳系伊里前層から見つかった
”クダノハマギョリュウ”
合わせて3種類の魚竜化石が確認されています。

魚竜以外でも、三畳紀後期に生息していた二枚貝

”モノティス”が


国道45号沿いの 皿貝地区で、

唐島ではやはり三畳紀前期に生息した両生類

”マストドンサウルス”が見つかっているほか、

アンモナイトやベレムナイトなど、
数多くの化石がこの地域の周辺で発見されています。

この地で、世界最古の化石が出るのはなぜか?

そもそも、地球上の大陸が一つだったペルム紀後期、
東の海域に点在した島々の内のひとつが、

今の南三陸町を含む”南部北上(なんぶきたかみ)”地域にあたります。
(”南部北上”は、5億1400万年前に出現)

”当時”は 赤道近くにあったんですね。

日本列島の大半は”隆起”して出来ましたが、
”南部北上”地域はもともと陸地だった「当時」のまま列島の一部になり、


ペルム紀・ジュラ紀の地層が
”むき出し”になっているからなのです。

以前のブログでご紹介した 町内入谷の巨石が、有史以前の白亜紀
(今から約1億4,500万年前から6,600万年前)、

地下の深いところで冷えて固まった花崗岩が、
地殻変動でこの地に現れたものだ・・・とか、

唐桑半島の巨釜・半造は、

古生代ペルム紀(2億8000万~2億5100万年前 )から
中生代白亜紀(1億4000万~6550万年前)の石灰岩地帯に
隕石が落下し、その熱と反動によって形造られたのだ・・・とか

なんかもう、”南部北上” 南三陸エリアって、
地質学的にも古生物学的にも、凄まじい!もの凄い!
とんでもなくダイナミックにミラクルでワンダーな所なんだなぁ という印象を、
Bluebirderは抱いた次第です。 これはもう💕、悠久のロマンです💛

 

世界最古の化石たちは、今回ご紹介したほかにも数多く豊富にあって、


町内歌津地区、ハマーレ歌津の

”カモメ館”
そして、

歌津総合支所で。

また、世界最古”ウタツギョリュウ”発見場所は、ハマーレや総合支所からほど近い

”館崎”突端で 観ることが出来ます。観て回ってると、な~んかワクワクしてきます♪


歌津総合支所では、

こんな かわいい絵葉書がもらえます。 ウ、ウタツギョリュウちゃんww

皆さんも、歌津周辺をゆったり回って
2億5000万年のロマンに浸ってみては、いかがでしょう?

中秋の名月 無月もまた風流

う~さぎ うさぎ 何見て跳ねる

十五夜お~月さ~ん 見て跳~ああ ね~るぅ~(^^♪

中秋の名月、当夜のスターパーティでした。

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

日中はよく晴れた、今月17日、 十五夜。

午後5時23分ごろ。

かくして、椿島から 名月は昇ったのでございました。

午後7時にスタートした、スターパーティ。

中秋の名月は、観洋屋上”汐風の空”を、
やさしく明るい光で包み込んでくれました。


椅子に掛け、星空案内人の話に耳を傾ける お客様方。

煌々と輝く名月を、皆さん満足そうに眺めていらっしゃいました。

何より、この日は 月が土星に大接近。

望遠鏡では、”いも名月”のお顔に”大接近”

して ご覧いただきましたし、


土星に向けては、その環もご覧いただきました。

レンズを覗いて 眼に映る土星は、ごくごく 小さいのですが、

辛うじて土星の環を確認できると、「うん、土星だね」って嬉しそう♪。

ところが、午後8時近くなると、徐々に雲が広がり、


月は、雲の間に間に、あるいは薄雲の向こうに 見える程度に。
それまで、時々天頂付近で雲の切れ間から見えたベガや夏の大三角も、フェードアウト。

もう、スタパの終わる午後9時頃には この通り。

それでも、夜の部だけでも 130名を超えるお客様から
お楽しみ頂けくことができました。


昼の部、

太陽黒点の観察にご参加いただいた方々を含めると、

170名越えに♪

「普段、夜空を見上げることなんてないから、観洋で
いい体験と思い出がで出来ました」というお客様もいらっしゃって、幸いです。

ご参加いただき、本当にありがとうございました。

ただ、最近「スタパを楽しみに泊りに来ました」とおっしゃるお客様が
増えてきていて、この日も多かったものですから、
後半の曇り空は、とても申し訳なく思っておりました。

にも拘わらず「たとえ見えなくとも、雲越しにでも 仲秋の名月を愛でられたことが、
とても良かった」とおっしゃるお客様がいらっしゃったのです。

正直、その言葉には、 心 救われました。

古くから日本には「無月(むげつ)」という風流な概念があり、
それは、月が雲に隠れていても、その存在を感じ取り、
見えない美しさを想像するのもまた一興、という考え方です。

まさに、そんな風におっしゃられたお客様が、何とも粋だなぁ~と思えた
今回のスタパでございました。

次回は、10月18日。

彗星”アトラス”を迎え撃ちます♪

美景は宇宙からの贈り物

巨釜(おおがま)と半蔵(はんぞう)が 離れた場所にある!?

行って、初めて知りました。
景勝地”巨釜半造(おおがまはんぞう)”。

途中、案内板が、左「巨釜」 右「半蔵」???・・・

とっさに、一輪車に荷物を載せて通りかかったご婦人に
「どちらに行ったら、大きな岩が見られますか?」と尋ねた、
私、 Bluebirderでございました。

「あれ?どっちだったっけ。度忘れしちゃった」って、
ご親切に、スマホで調べて「巨釜ですね」と 教えてくださいました。
ありがとうございます。

お陰様で、遠回りせずに 辿り着くことができた ”巨釜”です。

西に傾きかけた陽に照らされて、美しく壮大に広がる 太平洋の水平線。

そのスケールの大きさと、天使が降りて来そうな神々しさを漂わせた景観には、

すっかり眼と 心を奪われてしまいました。

奇岩、”折石(おれいし)”

そして、”八幡岩”。

い~い 眺め♪ なんとも 素晴らしい情景に 、しばらく見惚れておりました。

「いいものを見せてもらった♪ 来て良かった!」と
それはもう幸せな気分♪♪♪
帰りのチャリ上では、顔が自然とニンマリしてしまい、
つい口元が緩んでおりましたww。

チャリに乗って・・ニンマリしたおんちゃん・・・・、
そんな「きもい」様子を 隠してくれた”黄昏”には 感謝ですwww。


実は、唐桑半島へは 初めてのショート・トリップでした。

最近走ることが面白くて仕方がないチャリで出かけたわけですが、
国道45号で南三陸町を抜けるにも 意外と時間がかかることを実感。


歌津を越え、ようやく気仙沼へ。
ここは15日に開催されたツール・ド東北の折り返し地点 大谷海岸。


今度は、気仙沼の街を抜けるのにも、結構な時間を要することも 思い知らされます。

当然と言えば、当然ですよね。
気仙沼市街の西べりを走る国道45号を、
唐桑に向け、北へぐるりと時計周りに縦断しているわけですからww。

ようやくの、「唐桑半島」案内板。


ホッとした、「巨釜・半造」案内板。

と、ところが、ここからが 甘くなかった。

登りのきつい、アップダウン路の連続。~半島、~岬というエリアの走行は、
長い登りのあとの軽快な下りは爽快でいいのですが、
今度は 同じ長さの登りが待ち受けます。

この案内図を見て「あと少し」と思った後も、同様のアップダウンは延々と続きました。

改めて見直してみれば、現在地~巨釜間、未だこれだけの距離を残していたのです。

余りのハードさに、正直「また今度にしよう」と諦めかけてしまってましたから、
尚更、巨釜の海の景観が、身に染みて美しく感じられたのだと思われます。

そもそも、観る者、訪れた人にそうした感動を呼び起こす要因は、
奇岩の外観もさることながら、その「起源」にあるようです。

古生代ペルム紀(2億8000万~2億5100万年前 )から
中生代白亜紀(1億4000万~6550万年前)にかけ、

石灰岩地帯に、なんと!”隕石”が落下。

その熱と反動によって形造られた、というのですから、
ここで起こった天変地異のスケールとエネルギーの大きさは、
はるかに 想像を絶するもので、自ずと畏敬の念も湧いてくるというものです。
ちなみに、折石は 石灰岩が解けて出来た大理石。

巨釜の美景は、いわば 宇宙から私たちへの”贈り物”。

そう言えば、私たちの生命の起源となるアミノ酸は、
隕石が運んできたという説も・・・。この景観に魅力を感じるのは、
ひょっとしたら、元素レベルで太古の記憶が重なるからなのかもww。

当館、南三陸ホテル観洋からは、巨釜・半蔵まで 49.5㎞。


姉妹館の サンマリン気仙沼ホテル観洋、


気仙沼プラザホテルにお泊り頂ければ、もう近場になりますから、

是非とも 足を延ばしてご覧頂きたい、 おすすめ絶景スポット「巨釜・半蔵」です。

ところで、この8日に開かれた 133回目のスターパーティ。

太陽黒点観察は、生憎の曇り空で 叶わず、

心配された、夜の部・・・

でしたが、この通り♪  南西の空には さそり座が横たわるなど、
見事な星空が広がりました。

この日は、ことのほか 大気の状態が良かったようで、
天の川が よく観えました。 こちらは、いて座 あたり・・・
天の川銀河が、一番"濃く"見える部分だそうです。


銀河の中を飛ぶ はくちょう座、


夏の大三角。

そして、さそり座と・・・


その左手には いて座

いて座は、弓に矢をつがえた部分と手元あたりの星々を結ぶと
”ティーポット”の形に 見えます。

矢の先の部分が、ちょうど ポットの口にあたりますが、


そこから、銀河が まるで湯気のように立ち昇っているように見えます。

観洋屋上”汐風の空”に、続々と訪れるお客様への「星空案内」は都合3回に及び、

気が付けば、150名を超える客様に お楽しみ頂くことができました。

土星を観てくれた こちらの男の子、「宇宙だね!」「これ 買って♪」って、
望遠鏡を ご家族にねだっていました。

「今回、来て良かった」「天の川に感動しました」「ほんと きれいですね」

そんな言葉を口にしながら、じっと星を見上げている方が多かった、
この日のスターパーティ。

美しい星空も、宇宙からの贈り物♪

お客様と宇宙に、感謝です。ありがとうございます。

巨石 躰内くぐり(胎内くぐり)

神行堂(しんぎょうどう)山麓の巨石

この付近一帯は、中世代三畳紀の地層が分布していて、
今から2億年以上前に形成された岩から成っています。

杉林の中には大きな花崗岩の地形に生じたマグマが冷え固まったものが

いくつか突出しています。

中には、その昔 成人に達した男が、社会人の仲間入りをする前に


潜り抜けねばならなかったと言われる二つに割れた巨石があります。

(その昔、人々が 里を荒らす大蛇をこの岩に追い詰めた際、不意に雷が落ち、

岩は大蛇もろとも、二つに割れたと伝えられています。)

善人は通れるが、悪人の場合は岩が狭まり、
通り抜けることが出来なかったそうな。

この中を通り抜けることを「躰内(たいない・胎内)くぐり」と言い
これから社会に出ようとする青年たちへの戒めとしたようです。

実はこの巨石、南三陸町内 入谷は、

ひころの里から 田束山に向かう途中にあるのです。

この日 Bluebirderは、チャリにて ひころの里ルートから、

霊峰 田束山を目指しました。

実は、これが 田束山への最短ルートと聞いたのもので、ならばと出かけてみた次第。

ところが・・・

最短、ということは、斜度もその分きつくなるわけで・・・
やはり チャリでの昇りがきついきつい、とにかく きつい。

空は 雨模様で いつ降ってもおかしくない状況。

案の定降り始めた雨は、初めの内 ミストシャワーのようで
汗だくの肌を心地よく冷やしてくれて、気持ちよかった♪

平たん路や下りで 風を切って走る心地良さを味方に どうにかきつい坂を昇り、
やっとのことで巨石のありか近くに到着。

割れた岩などを写真に収め、元の道に戻ると

今度は雨脚が強まってしまいました。

暫く、余儀なくされた 雨宿り。

待つこと30分ほど、やがて雨は小降りに・・・

再度 アタックを開始した坂道がまた きつい。更に きつい。

途中東屋で 一休み。

山並みに雨雲がなびきます。

蛇行走行とダンシング、苦闘(?ww)を重ね、

やっとのことで辿り着いた 払川ダム。

もう昇るのが ホトホトいやになるくらい疲労度は高まっていましたが、


敢えて、今回も山頂まであと5㎞の急峻な坂道にアタック。

最後、展望台までチャリを引いて歩く足も腰も重く、
かなりへたってしまっていましたが、
なんとか、田束山 ひころの里ルートを走破することが出来ました。


ただ、眺望は この通り・・・ww   風が強く、体感温度はおそらく17~18℃、

 

それはもう寒くてさむくて、下山するにつれ 徐々に上がる気温にホッとした、

この日のヒルクライムでございました。

皆さんも、南三陸町に ”胎内くぐりの巨石”を訪ねてみませんか?

実際にくぐり抜けてみてください。ひょっとしたら挟み込まれてしまうんじゃあないか?

なんて、ちょっとスリルがあって面白いですよ♪

🚴 ☆ 🚴 ☆ 🚴 ☆ 🚴 ☆

ところで、「太陽の直径は 地球の何倍あるでしょう?

除夜の鐘は、いくつ鳴りますか? 108つですね。

除夜の鐘の音プラス1の、109倍です。」

そんなお話が聞けたのが、21日のスターパーティ。

残念ながら、観洋屋上「汐風の空」は曇り。

太陽黒点とプロミネンスは、通り過ぎる雲の間に間に

なんとかご覧頂けたのですが、夜の部はダメ。

お客様には、ロビーで星のお話をお楽しみいただきました。

晴れていれば観えた星座や星。

星の色と温度、星の寿命、超新星爆発のお話。

更に、地球とISSや月との距離、土星の輪の見え方なども

星のソムリエさんたちからお話しいただきました。

参加いただいた皆さまには天体写真をプレゼント。

お仕舞にには、じゃんけん大会もお楽しみいただきました。

今回は、昼夜合わせて、120名以上の皆さまが参加くださいました。

ありがとうございます。

次回スタパは、9月8日。

土星 観ましょう。

接近!木星と火星

ん?明るい星が 二つ並んで輝いてる!! それも、月の見かけの直径程も離れずに♪

この12日には、台風5号マリアが東北地方を通り抜けて行きましたが、
その2日後の14日・・・
日付変わって、15日午前2時半を回った頃、
男子寮4階廊下の東向きの窓を見上げると 星空が広がっていました。

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

並んだ二つの星、


ひとつは マイナス2等星を誇る輝きだけあって すぐ木星と察しましたが
月の見た目の直径ほども離れず すぐ上に並んでいる赤い星は・・・?

火星でした。 0.8等星・・・
ついスターパーティでも無ければ、調べてもいないものですから
不意打ちを食らった感じ・・・
しかし、観られたこと自体、ラッキーでした。

バードウォッチングで撮影に使っているスコープで、コリメート撮影。

木星と火星のランデブーを捉えました。

ただ、いかんせん ブレます。悔しいことに、星の画像はブレてしまってますから、
マシなものだけ並べています。

白く光る大きな木星と 赤い 火星、何とかお分かりいただけますね。

ホントに木星? と 疑われる向きには こちら!

明るさと露出、コントラストを調整すると・・・はい この通り、
ガリレオ衛星を従えています。

強引な色補正とトリミングで拡大した画像では、辛うじて縞模様が見えますね。

木星と火星の最接近は、14日午後11時54分でしたから、
その2時間半後の様子をご覧頂いています。

この天体ショー、スタパの年間予定を組む際、目玉にしたかったのですが、
開催時間帯には観られないということで、予定に入れられなかったのを思い出しました。

次のスタパは 21日の夜、開始時刻の午後7時半前には
水平線上の土星に続いて昇る月を愛でつつ、

土星とのランデブーをご覧いただきます。

見上げてごらん 太陽と夜の星を

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです

太陽黒点、いよいよその数も大きさも 増してきています。

ところで、太陽の表面の温度は、およそ6000℃だとされています。

太陽は「水素」や「ヘリウム」等のガスが集って出来ていて、
そのほかに、わずかに炭素や鉄なども含まれています。

ただ、凄まじい高温のため 炭素も鉄も気体になっていますから

結果的に、太陽にはガスしかありません。

太陽の表面はおよそ6000℃ですが、

中心部の温度はおよそ1600万℃とされています。

太陽黒点の中央の暗い部分はおよそ4000℃、

その周りはおよそ5500℃で、表面6000℃との差で黒く見えます。


この9日のスターパーティ、午前から昼過ぎにかけては
五里霧中で辺りは真っ白! 景色さえ全く見えない状況でしたが、
午後5時からの太陽観察は晴天に恵まれ、80名以上のお客さまからお楽しみ頂けました。

そして夜の部・・・
6時半ごろには またまた雲が広がり、危ぶまれた星空観望でしたが、

開始時刻の午後7時半には ほぼ快晴に♪

伝統的七夕を次の日に控え、織姫 彦星の ベガ アルタイル、
はくちょう座 デネブ

結ぶ 夏の大三角


秋の大四辺形 ペガスス座


さそり座に いて座

何よりこの日は、天の川銀河が それはそれは とにかくきれいに観えました。

一見 雲のように見えますが これがミルキーウェイ

ミルクをこぼしたように 夜空に白く伸び 広がっています
この日の夜空には、お客様も 大満足♪ さ・ら・に・・・

みなさん、星空案内人のお話に合わせて北東の空に視線を移したところ
何と 流れ星! それも火球がゆ~っくりと 夜空をよぎったのでした。

大きな歓声とどよめきは、そのままがお客様の喜び♪
星空案内人和田さん、Good Job!!!

ただ、Bluebirderは、そんな皆さんにカメラを向けていましたから、
残念ながら背中の流れ星は 観ることも撮ることもできませんでしたww。

今回のスタパ、昼夜併せて延べ250名以上のお客様からお楽しみ頂けました。

ありがとうございます。

次のスタパは・・・

さて、鬱蒼とした緑に囲まれた山道。ここに佇んでいると


道を吹き降ろしてくる山の風が、汗だくの肌を心地よく冷やしてくれました。

wwまたまた先日、性懲りも無く、

田束山へ ヒルクライムに出かけて参りました♪

志津川黒崎を発ったのが 午後2時。

何も そんな暑い最中に出かけなくても・・・ですよねぇ

そこはそれ、ヒルクライム だけに、
ひるクライム・・ 昼クライム・・と いうことでwww

一番熱い時間帯に出れば、
あとは気温が下がるだろうという浅はかな考えのBluebirder・・・
カーブミラーから「注意!」を受けていますww

そんな無謀さをかばってくれてか、
幸い 徐々に雲が広がってくれたこの日の天気ではありました。

ただその分、山頂の眺望はよくないだろうと諦めておりました。

ところが、どうして どうして、はい この通り♪

唐桑半島、大島から、

金華山まで 壮大な景観を楽しむことができました。

二度、志津川の磯の沢側から入った田束山。

次は、また 別ルートで 昇ってみることにいたします。

 

 

スターウィーク

一週間ぶりのご無沙汰です Bluebirder*Sです

8月の第一週は スターウィーク

観洋では より多くの方に星に親しんで頂ければと

1日から3日連続で


スターパーティを 特別開催し

3日間で延べ400名を超える以上のお客様から
ご参加いただくことができました ありがとうございます

3日は 雨で延期になっていた 志津川湾夏まつり花火大会が開かれ

スタパは そのあとだったんです

ただ この日に限っては 花火の勢いに押されてかww

星空の大半は 雲に隠れてしまい
存分に楽しんで頂くというわけにはいかなかったのが残念でした

3日間のスナップです

夕方4時からは

太陽の観察

来年ピークを迎えるという太陽の活動



黒点に

プロミネンスに

より活発になりつつある

活動の兆候がうかがえます

日中は 3日間を通じて よく晴れましたから
太陽の観察には おあつらえ向きでした

問題は 夜の時間帯でした

日中気温が上がったあと 夕刻の気温の低下で

上空には雲が・・・


それでも 初日と2日目は 雲の間に間に

星や星座を

のぞかせてくれましたから

本当に ラッキーでした

今度のスタパは 9日

さらに 今後の予定です

スタパ恒例 太陽観察

一週間ぶりのご無沙汰です Bluebirder*Sです。

梅雨明けの待たれる 東北地方ですが、

この日は 梅雨の晴れ間でよく晴れて 暑かった

今月22日 スターパーティ開催日のことです

太陽活動のピークを来年に控え 今 太陽の表面には

黒点が現れ いよいよその数を増しています。

列を成している黒点の少し上が 赤道だそうです

一方、太陽の下層大気の彩層が磁力線にそって、

太陽表面にぐっと持ち上がっているのが「プロミネンス

太陽の磁気活動を知ることができる現象です。

水素原子の出す特別な赤い光で観測すると、

太陽の縁の外に、盛り上がった構造を観ることができます。

まるで炎が噴き出しているよう。

これがプロミネンスで、日本語では紅炎(こうえん)と呼ばれています。

太陽表面の上には、彩層と呼ばれる大気の層があり、
その上にはコロナが広がっています。

彩層のガスが、彩層よりもずっと希薄なコロナの中へ伸び、

磁石の力 磁力線で支えられて持ち上げられたものが プロミネンスです。

太陽の縁ではなく、中央付近にあるプロミネンスは、暗い筋状に見えます。

これは、暗条、ダークフィラメントと呼ばれています。

これは、プロミネンスの物質が光球からの光を吸収して 暗く見えているもので
プロミネンスとダークフィラメントは、同じものということになります。

写真は スコープに接眼レンズにスマホカメラを当てて撮ったもので、
こうした太陽の様子を 当館のスタパではお気軽にご覧いただけます。

次回のスタパで お越しのお客さまもどうぞお楽しみに♪

 

夕方、 太陽の表情をよく見せてくれた晴天はそのままに・・・

スターパーティは 夜の部へ・・・

皆さん、 星のソムリエのお話に 耳を傾けます。

一番星の うしかい座 アークトゥルス  黄色い麦星

次いで こと座のベガ 織姫星

ベガ~アルタイル~デネブを結ぶ 夏の大三角

南には さそり座

北寄りの高い空には 北斗七星

そして 午後8時40分を回ったころ
北の空に姿を現し東の空へと通過していった ISS国際宇宙ステーションには
感動の拍手が 送られていました


ISSが通過していった カシオペア座

南の空には さそり座とともに いて座も姿を見せてくれました

この日は延べにして180名のご参加頂くことができました。 ありがとうございます。

暑かったけど 晴天が賑わいを呼んでくれた スタパでした。

 

さて、観太とピー子。

28日の午後5時前・・・・

巣のある岩場に居ません!!

Bluebirderは ひとり 心の中で大騒ぎ!!

泳いでる?と辺りを見回しても 見当たらない・・・
また さらわれた?!


と 思ったら、隣の小さな岩礁の上に 居るじゃありませんかぁ

あ~~~ よかったぁ~  と 思わず胸を撫で下ろしました

二羽とも泳げるようになったことは 前回ご紹介しましたが

その後も 元気に仲良く一緒に過ごしているようで こちらも何よりです。

後は フライトへ Go!! がんばれ観太 がんばれピー子