「もう 北帰行が始まったみたいですよ」

とは、南三陸ビジターセンター男性スタッフの言葉。

道理で、いつもの港で確認できる数が少ないわけです。

 

一週間ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。

 

19日朝に センターで確認できた数も、80羽程度だったそうで、

もうコクガンたちが 北へ向かい始めたのではないかというのです。

少し驚きましたが、聞けば 前の冬も 気の早い群れは

大体同じ時期に 北へ向かって飛び立っていったそうです。

20日の朝には、北上川河口付近で観察していたセンター関係者から

北に向かい飛び立った一群の写真が スタッフ宛に送られてきていました。

二月も下旬ともなれば、もう コクガンたちも北に向け移動を始める、

ばかりでなく

同じ北上川河口付近では 同じ日に

早々と ヒバリの鳴き声も確認できたというのですから

これまた驚きです。

 

ヒバリと言えば、春を告げる鳥。

下は以前ブログでご紹介した石巻の麦秋を舞うヒバリのシルエットですが、

その時期になれば 上空高く舞い上がり

縄張りを主張して快活にさえずる 春夏定番の野鳥です。

それが もう鳴いていたと言うのですから、

春近し というより 既に春めいてきているということなのでしょう。

 

ただ、呑気なメンバーは GW前まで志津川湾内に居ますから、

コクガンウォッチングは まだしばらくは 楽しめそうです。

いつもの漁港に残るメンバーは、今日も元気に アマモを食べ続けています。

北へ向かう力をしっかり蓄えているようです。

 

おまけ・・・

冬鳥その4 は ヒドリガモ

20日の午前中には 観洋眼下の カモメの営巣岩近くまで来ていました。

クチバシを羽に入れて、お休みモード・・・。

ここ!

これからカモメの営巣が観察できる この窓から

肉眼で十分に確認出来ました。

メスも一緒で おそらくは ツガイ。

メスの視線がこちらを向いています。

どうしてどうして 警戒心の相当に強い鳥です。

 

ヒドリガモは「冬鳥」ですが、寒々とした時期に

観洋眼下のこの場所には 姿を見せていなかった気がします。

この行動も もう「春近し」の兆しなのか・・・はたして

仕舞には、カルガモまで姿を現して、

養殖用の浮きについたアオサか何かを食べていました。

そんな光景からしても、やはり 気分は春、という印象です。

 

冬鳥ヒドリガモ、いつもの港にも居ます。

頭が赤っぽい色なので緋鴨(ひがも) 緋鳥鴨 ヒドリガモと呼ばれています。

このヒドリガモ、日本で最も普通に見られる

淡水型のカモの一種なのですが、

他の淡水型のカモよりも 海上に出る傾向にある鳥で、

この通り、海上でアマモを漁っています。

 

コクガンにヒドリガモ、そしてカルガモ。

そうした野鳥たちの動きから 春近しを感じながら

いかばかりか 行く冬が惜しまれもした

先週末の午後でありました。