6日ぶりのご無沙汰です。Bluebirder*Sです。
ちょいと訳あって 一日早い更新です。
25日から26日朝にかけての大雨で、
千葉では土砂崩れで犠牲者が出るなど 再び大きな災害が発生しました。
台風19号の被害以来、今回の大雨被害も含め
犠牲になられた方々のご冥福をお祈りいたしますとともに、
被災された皆さまには 心よりお見舞い申し上げます。
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さて、石巻方面から南三陸町へ車を走らせていた とある日の夕方。
フロントガラスから鮮やかな黄色が目に飛び込んできて
思わず 車を近くに停めてしまいました。
北上川の支流の土手に咲き誇る黄色の正体は「セイタカアワダチソウ」。
キク科の植物で、とにかく、その色鮮やかさには目を奪われます。
目に飛び込んで来る色の鮮烈さは、まるで 春の菜の花のよう♪
花の形容は、黄色い樹氷か
はたまた枝ぶりのよい黄色い松の木のようです。
ちょっと 強引な例えかな?(失笑)
ただ、「この花 あんまり好きじゃない」
そんな声も聞こえてくるのが、この雑草。
セイタカアワダチソウは 日本の侵略的外来種ワースト100として、
外来生物法で要注意外来生物に指定されていて、日本ではHEEL的存在。
原産は 北アメリカ。 英名 カナディアン ゴールデンロッド。
秋の陽に明るく輝く花の色に ふさわしい名前ですね♪
観賞用、また蜜源植物として導入されたのが 1900年頃のことで、
戦後に分布が拡大、今では全国で見られます。
温帯を好み、8月から11月にかけて
河川敷、土手、荒地、原野、休耕地、路傍に「はびこり」ます。
地下茎もあって繁殖力が凄まじく強い上に、
周囲の植物の生長を抑制するアレロパシー物質を放出していて、
ススキやヨシなど 木にならない植物を駆逐してしまいます。
在来種を「侵略する」外来種という嫌われ者的な印象の強い
セイタカアワダチソウですが
意外なことに 花はハーブティーになり、
若芽はてんぷらなどに。
葉はシュンギクをもっと青臭くしたような味で、
花は蜜があるので甘いのだそうな。
お茶は腎機能・利尿効果とデトックス(毒出し)に効能があるそうです。
さらに、冬を前に 大量に花粉と蜂蜜を集められる ので
ハチと養蜂家にとっては重要な植物です。
麝香(じゃこう)臭のあるゴールデンロッドハニーは
アメリカでは人気の蜂蜜なのだそうです。
薬草風呂にも使われるというセイタカアワダチソウ。
驚きなのは、サポニンを含んでいて、
乾燥後煮出した成分を風呂に入れると
その名の通り「泡立つ」のだということ。
だから、「アワダチソウ」だったのですね。
キク科の植物特有のい~い香りがするそうです。
機会があったら、どんなお風呂になるのか 試してみたいものです。
「侵略者」として嫌われる傾向にあるセイタカアワダチソウは、
実はただの雑草ではなく
有用な薬草としての一面も持った植物だったのですね。
そんなセイタカアワダチソウも
最近では、土中環境の変化や ススキの台頭もあって
ひところの侵略力は衰えてきているのだとか・・・。
気が付けば モズのさえずる里の秋、
そんなセイタカアワダチソウとともに
たわわに実ったカキの実もまた青空によく映えてきれいな
秋の夕暮れ時でした。